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塗装の知識 原点とは

塗装の始まり:旧石器時代に遡る人類最古の表現

塗装の歴史は、人類の歴史そのものと同じくらい古いと言っても過言ではありません。その起源は、今から約4万年前、旧石器時代にまで遡ります。人類が洞窟の壁に絵を描き始めた時、それが「塗装」の始まりでした。彼らは、顔料となる土や鉱物を水や動物の脂肪で混ぜ合わせ、指や動物の毛などを使って、動物や狩りの様子、手形などを描きました。これは、単なる装飾ではなく、呪術的な意味合いや、出来事を記録する役割があったと考えられています。

なぜ人類は絵を描き始めたのか?

人類が絵を描き始めた動機については諸説ありますが、最も有力なのは以下の二点です。

 * 呪術的な意味合い: 描かれた動物を狩りの成功や豊穣の願いと結びつけたり、悪霊を遠ざけるためのものと考えられています。洞窟の奥深くに描かれた絵は、儀式の場として使われた可能性を示唆しています。

 * 情報伝達と記録: 文字を持たなかった時代、絵は出来事を共有し、次世代に伝えるための重要な手段でした。狩りの方法や危険な動物の存在などを絵で示すことで、共同体内の知識を蓄積し、伝達することが可能になりました。

これらの初期の絵画は、現代の塗装とは異なる目的を持っていましたが、色を混ぜ合わせ、表面に定着させるという行為は、まさに塗装の原点と言えるでしょう。

初期の人類が使った「塗料」とは?

旧石器時代の人々が使った「塗料」は、現代の化学塗料とはかけ離れたものでした。彼らは身の回りにある自然の素材を巧みに利用しました。

 * 顔料:

   * 赤色: 赤鉄鉱(ヘマタイト)や黄土(オーカー)などの鉄分を多く含む土壌

   * 黄色: 黄土

   * 黒色: 木炭、酸化マンガン

   * 白色: 石灰石、カオリン(粘土鉱物)

     これらの顔料は、岩石を砕いたり、焼いたりすることで、様々な色合いを作り出していました。

 * 結合剤(バインダー):

   * 水: 最もシンプルで手軽な結合剤。

   * 動物の脂肪: 塗料の定着を良くし、耐久性を高める効果がありました。

   * 樹液、植物の汁: 特定の植物から採取される粘液も利用されたと考えられています。

     これらの結合剤と顔料を混ぜ合わせることで、洞窟の壁に絵を描くことが可能になりました。

塗装技術の進化:文明の発展とともに

旧石器時代の洞窟壁画から時代が進むにつれて、塗装技術もまた、文明の発展とともに進化を遂げていきます。

 * 古代エジプト:

   * 紀元前3000年頃には、エジプトの墓や神殿の壁に精巧な壁画が描かれました。彼らは、植物由来の染料や鉱物を粉砕して顔料とし、アラビアゴムや卵白を結合剤として用いました。鮮やかな色彩は、神々への畏敬の念や来世への信仰を表現するために使われました。

   * ミイラの棺や家具などにも塗装が施され、耐久性や美観を高める役割を果たしました。

 * 古代ギリシャ・ローマ:

   * フレスコ画(湿った漆喰に顔料を塗る技法)が発達し、公共建築物や富裕層の邸宅を彩りました。特にポンペイの壁画は、当時の生活や文化を伝える貴重な資料となっています。

   * 彼らは鉱物顔料に加え、辰砂(しんしゃ)のような高価な顔料も使用しました。

 * アジアの文明:

   * 中国では、漆(うるし)を使った塗装が発達しました。漆は、ウルシの木の樹液を精製して作られる天然の塗料で、優れた耐久性と美しい光沢が特徴です。紀元前5000年頃の新石器時代にはすでに漆器が作られていたと考えられています。

   * 日本では、縄文時代から漆が使われ始め、平安時代には蒔絵(まきえ)などの高度な漆工芸が発展しました。

   * インドや中東では、植物染料を使った繊細な細密画や壁画が描かれ、それぞれの文化圏で独自の色彩感覚と技術が育まれていきました。

塗装の目的の変化:美観、保護、そして表現へ

初期の呪術的な目的から、塗装は徐々にその役割を広げていきます。

 * 美観の追求: 建築物や工芸品に色彩を加えることで、より魅力的で豊かな空間を創造する手段となりました。

 * 素材の保護: 木材や金属などの素材を風雨や腐食から守り、耐久性を向上させる目的が加わりました。これは、特に木造建築や船舶などにおいて重要な役割を担いました。

 * 社会的地位の象徴: 特定の色彩や精巧な装飾は、権力者や富裕層の富と地位を示すものとなりました。

中世を経てルネサンス期に入ると、油絵の具の発明により、絵画表現は飛躍的に進化します。油絵の具は、顔料を油で練り合わせることで、乾燥が遅く、重ね塗りが可能になり、より繊細な色彩表現や陰影の描写が可能となりました。これにより、絵画は単なる記録や装飾を超え、画家個人の思想や感情を表現する芸術へと昇華していきました。

このように、塗装の始まりは人類の最も原始的な表現活動に端を発し、それぞれの時代の技術や文化、社会のニーズに合わせて進化を遂げてきました。現代の多様な塗料や塗装技術も、この長い歴史の延長線上にあると言えるでしょう。

塗装について他に何か知りたいことはありますか? 例えば、現代の塗装技術の進化について、あるいは特定の時代の塗装についてなど、歴史的なものがあります。

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